ドッチボールは違法レクリエーションにするべきだと思うぼっち

この世でドッチボールを好んでやる小中高生は一体どの位いるのだろう。

正直3分の1程度しかいないと思う。

残りの3分の2は強制的にやらされているに違いない。

 

学生時代レクや体育の時間にとりあえずドッチボールやるかという風潮があったが

私はとにかくやりたくなかった。

 

来週はドッチボールだぞなんて言われようものならその日から1週間は鬱だ。

それくらい嫌なのだ。

 

硬いボールを人の体に当てて生き残りが多いチームが勝つ。

 

これの何が面白いのか。

むしろ残酷である。

場合によっては男女混合の時だってある。

 

男女は平等であるべきだと思うがさすがに中学生にもなると明らかに体力の差がでてくる。

特に中学生男子は自身のパワーを把握しきれていないため加減を知らない。

私は男子にボールをぶつけられた子を何度も見てきた。

 

あれはデスゲームだ。

カイジバトルロワイアルと同等の残酷さを持っている。

 

ここで私の体験談を話そう。

高校3年冬

進路も決まり授業もなくなってきた時期。

体育の授業最後なのでクラス対抗ドッチボール大会が開催されることになった。

ちなみに今回は男女別だ。

が、これが悲劇の原因であることを私はまだ知らない。

 

私は当然ボールを率先してとっていくタイプの人間ではないのでボールにおびえながら避けるしかない。

が、変に生き残ると1人だけコートに取り残されるという最悪の結末をまた迎えてしまうので、早く当てられて楽になりたいという気持ちとやっぱり痛い思いはしたくないという気持ちで葛藤していた。

 

まさにこの葛藤がドッチボール最大のストレスだ。

だから嫌いなのだ。

この日のドッチボールは男女別クラス対抗ということで進路が決まって暇を持て余していたか勉強に疲れたのかわからないがかなり本気モードの人がいた。

 

これまずい。

JKの本気はパワーが尋常ではない。

もうすでに泣きそうだった。

 

ゲーム中盤。

私の友達が続々と脱落していく。

友達がいない状態で「キャー!怖い!」なんて言えない。

ドッチボールではしゃいでるやつだと思われたら侵害だ。

なぜならドッチボールが嫌いだからだ。

私はその場でぶつぶつと文句を言いながら頑張って避けていた。

 

その時

私の耳にボールが直撃した。

 

 

キーン..........

 

 

痛い。痛すぎて声が出ないタイプの痛さ。

普段話さないようなギャルにも心配されるほど強烈な球だった。

 

私は当てられたのか。

そう実感してくると自分がみじめに思えて泣きそうになった。

 

だが、忘れてはいないだろうか。

ドッチボールは首から上はファールになるというルールを。

 

これで外野という名の楽園に行けると思っていたのに。

その希望は断たれた。

 

耳が痛くてもドッチボールは許してくれない。

このデスゲームは体に当てられないと終わらないのだ。

物理的ダメージと精神的ダメージを食らった私のHPは5だった。

 

その時だった。

 

ボールが私の顔面目掛けて飛んでくる。

 

 

これは当たる。

 

 

そう確信しても避けられないのがドッチボールだ。

 

HP5の私の顔面に攻撃力10000のボールがクリティカルヒットした。

 

もう精神はズタボロだ。

さすがに無理だと思い自ら外野に向かった。

 

私の耳、顔面にボールを当てたのは一人のバトミントン女子だった。

彼女は普通に常識のある人で当てた直後と試合終了時に何度も謝ってくれた。

が、私はその謝罪に「大丈夫。仕方ない。」

と言うしかなかった。

なぜなら本当に仕方ないからだ。彼女に悪気なんてない。

 

試合終了後、この状況を友達に話していると涙が止まらなくなった。

いままで全く泣くことなく学校生活を送ってきたのに最後の最後でドッチボールに泣かされたのだ。

 

自分のみじめさ、物理的痛み、どこにもぶつけられない怒り。

 

一体このゲームの何が面白いのか。

当てられた側、当てた側共にいい気持ちはしないこのゲームの何が楽しいのか。

 

ドッチボールは今すぐ学校で禁止するべきだ。

 

未来ある学生に私のような思いはしてほしくない。

 

アンチドッチボール民よ今こそ立ち上がる時だ。