美容院に勝つことを夢見るHSS型HSPぼっち

美容院が苦手だという人はおそらくコミュ障だろう。

なぜなら美容師さんとコミュニケーションをとらなければならないからだ。

 

もちろん私は美容院が苦手だ。

だが、この要素だけで苦手と言っているのではない。

むしろ美容院に勝ちたいのだ。

 

美容院に勝つということはどういうことなのか。

それは自分から美容師さんに話を振って可憐に退店することだ。

 

しかし必ずしも自分にあったバトルフィールドが用意されているわけではない。

 

以前、20代前半のイケメン美容師が担当についた時があった。

あの時は完全敗北だった。

同年代のイケメンに話しかけられているというこの状況で勝てるわけもなく終始

「ははは」「はい」だけでやりすごしてしまった。

 

つまり担当美容師が男性であった時点で敗北が決まってしまうのだ。

 

女性だった場合。まず第一関門は突破だ。

 

次の試練はシャンプー。

私は極度のくすぐったがりなので髪以外濡らさないように首元までタオルを覆っていただくあの時がとんでもなくしんどい。

どうにか笑わないように歯を食いしばりいざシャンプーへ。

美容師さんはもちろんプロ。異常なほど気持ちがいい。

しばらく何も考えずうとうとしていると突然HSPが現れる。

 

受け答え大丈夫だったかな。

さっきトリートメントを勧められて断ったけど気分を害していないかな。

 

そう思った瞬間美容院に入店した時まで巻き戻って一人反省会をしてしまう。

これがものすごく疲れる。

美容師さんがそこまで思っていないのを重々承知しているが止められないのだ。

 

頭をフル回転しているときに美容師さんが丁寧に

「熱くないですか」と聞いてきてとっさに返事をすると変な声が出て

そのことに関しても反省してしまうという負の連鎖が起こる。

 

私の思考を止める唯一の手段はシャンプー後の耳の穴ぐりぐりだ。

正直全然濡れてないのにめちゃめちゃ拭いてくる。

このおかげでHSPはいなくなるのだがその副作用でくすぐったがりが現れるので

私はまた歯を食いしばった。

 

最後の難関は美容師さんとの会話withドライヤーだ。

私は友達以外の人と話すときなぜか難聴になり理解力も衰えるという性質を持っている。

その上ドライヤー中なら尚更聞こえない。

お得意の「ははは、はい」戦法でいくしかないのだ。

とりあえず聞こうという体制しかとっていない私は受け答え能力が皆無だ。

 

前回美容師さんに好きな芸能人はいますか?と聞かれた。

何も返せなかった。

とりあえず横浜流星と答えておけばまだ勝利の可能性はあったかもしれ得ない。

 

好きな芸能人を答えるにしても

そこまで熱狂的ではないしなとか言ったところで多分知らないだろうななんて考えてしまう。

そのときは岩井勇気しかでてこなかった。

 

私はいつ美容院に勝てるのだろうか。

いつか勝った時はコミュ障のために美容院攻略本を出版したいと思う。